宇江城城跡

国指定史跡

宇江城城跡(うえぐすくじょうあと)は久米島の標高約310mの「宇江城岳」の山頂に築かれた城跡です。
沖縄県内に点在する「グスク」の中では最も高い位置に築かれた城で、築年代は15世紀頃といわれ琉球統一前のグスク時代に築かれたものと言われています。
発掘調査による出土品に多くの中国陶磁器が見られることから、琉球王朝統一以前から中国との交易を行なっていたことが伺えます。
城跡からは久米島全体を見下ろすことができ、素晴らしい眺望が広がっています。
年中無休で見学可、入場料無料、一部工事区間があるので、注意してください。

「グスク時代の喫茶について」
宇江城城跡(うえぐすくじょうあと)では、天目(てんもく)茶碗(ちゃわん)・大海(たいかい)茶入(ちゃいれ)・茶(ちゃ)臼(うす)が確認されており、城内で抹茶(まっちゃ)を喫していたことが窺えます。グスクは軍事的拠点であると同時に、基壇(きだん)や御庭(うなー)は人々が会する儀礼の場でもあったと考えられます。40個体近い天目茶碗は、多くの人々が抹茶を喫したことを容易に想像させる資料です。

「城壁について」
宇江城城跡(うえぐすくじょうあと)の城壁は、近隣から産出する安山岩(あんざんがん)の板状原石を多用した独特なものです。これら城壁は、14世紀後半から15世紀中頃の所産と考えられます。第二次世界大戦後、城壁の多くは破壊されましたが、一の郭の北側や東側の城壁は破壊を免れました。

「基壇と御庭について」
基壇(きだん)と御庭(うなー)は、儀礼を執り行う場であった考えられています。主に、グスクが機能した14世紀後半から15世紀中頃に利用されました。一段高く造成された基壇の上には板(いた)葺(ぶ)きか茅(かや)葺(ぶ)きの社殿(しゃでん)があり、その前面に広がる一段低い御庭には多くの人々が集まったと考えられます。

施設情報

宇江城城跡 1
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宇江城城跡 3
宇江城城跡 4

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