久米島の草花・小動物

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大地の恵み、美しき島に彩る、琉球の彩

花

中国から伝来したといわれる「久米紅(くめくれない)」と「久米白波(くめしらなみ)」と呼ばれる貴重な椿が見られる。豊かな自然は琉歌などに数多く歌われ、特に「白瀬走川に、流りゆくるさくらすくてぃ、思里に貫ちゃいはきら」が有名である。

「しらせはいかわに ながりゆるさくら すくてうみさとに ぬきゃいはけら」

白瀬川に流れている桜の花をすくい集めて糸に貫きとめて吾が愛しい人の首にかけてみたい。という恋人への切ない心情を歌ったものである。

天与の恵み、美しき島に息づく数多の命

山地から民家の周辺の河川流域に、久米島だけに生息する「クメジマボタル(県指定天然記念物)」が4月上旬から5月上旬にかけて観察することができる。発光は、他のホタルより大きく、集団で乱舞する習性を持ち、メスは明け方に集団で産卵する。日没後の紫色の空に幻想的に光るホタルが見られる。
その山の渓流には「キクザトサワヘビ(県指定天然記念物)」が生息している。

久米島ボタル
1993年4月に発見され、国内における水生のホタルとしては、他にはゲンジボタル・ヘイケボタルが知られるだけである。

久米島ホタル

キクザトサワヘビ
久米島の山地渓流だけに生息する水生のヘビで生態についてはよくわかっていない。ヘビ類としては国内でも珍しく種の保存法により保護区が設けられており、県指定天然記念物となっている。

キクザトサワヘビ